私の生活作法 花鳥風月を友にして


by yuuyuu1122
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洋種山牛蒡(ヨウシュヤマゴボウ)

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 洋種山牛蒡が大きく育って、白っぽい花や幼果を付け始めた。ここは、村を流れる川の土手である。この辺りは5月に草刈りがなされた所で、一度は刈り取られたはずであるが、もう1メートル以上に生長して存在感を示している。
 洋種山牛蒡は、アメリカ山牛蒡ともいい、北米原産のヤマゴボウ科の多年草である。明治初年に渡来し、雑草化して各地の空き地や荒地などで繁殖している(何の目的で持ち込まれたのかは分からない)。夏に白い小さな花を円錐状につけ、秋になると濃い赤紫色の実を葡萄状に付けるのでよく目立つ。秋の実は、つぶすと赤紫の汁が出る。昔は赤色のインクとして使ったといわれる。この汁で布を染色すると綺麗な色に染まりそうに見えるが、以前妻がやって綺麗に染まって喜んだのは束の間、水で洗うと落ちてしまった。定着が効き難いのである。
 根に毒性があり、誤って食べると嘔吐や激しい下痢に見舞われる。果実や葉も有毒という説もある。市販されている「山牛蒡漬け」と混同して根を食べて大騒ぎになることがあるが、販売されている「山牛蒡漬け」(私の好物!)は、キク科の森薊(モリアザミ)の根の漬物で、この洋種山牛蒡とは全く別の植物であるので注意を要する。
 なお、別に「山牛蒡」と称するヤマゴボウ化の植物がある。こちらの方は、中国原産で、古い時代に薬草として渡来し、栽培されていたのが逸出して野生化したもの。人里近くに自生しているといわれるが、私は見たことがない。写真を見ると洋種山牛蒡とよく似ている。大きな違いは、洋種の方は花序が垂れ下がるが、中国産山牛蒡の花序は上に向って立っていること、洋種は茎が紅色であるが、中国産は緑色をしている点である。
 また、中国産の方も毒草であることは、洋種のものと同じである。
洋種山牛蒡(ヨウシュヤマゴボウ)_f0221612_17145198.jpg

  父と子の星座の話橋涼み     和樽
by yuuyuu1122 | 2010-07-02 17:16 | 草花