ソクズ(蒴藋)
2010年 07月 16日
我が村を流れる川は、揖保川の支流の小さな川であるが、それでも一人前に(?)所々に中州がある。そこには、色々な種類の植物が生えていて、楽しませてくれる。
中州は、鳥にとって、人間どもと一線を画することが出来るので安全だと思うのか、様々な鳥が集まってくる所であるが、その際、植物の種を羽に付けたり、お腹に収めたりしてやってきて種を落とすので、村が出来て以来始めてというような珍しい草花が突然生えてきて、花を咲かせたりする。また、大水に運ばれて、山中の木や草の種が居ついてしまうこともあるだろう。
その中州に、白い小さな花をいっぱい茎の先に付けた、大柄な草が群生している。ソクズ(蒴藋)である。この野草は、あちこちの山裾や川端に生えているので、それほど珍品というわけでもないが、目立つ草である。草丈は約150センチ。花期は、7月から9月である。
ソクズは、スイカズラ科ニワトコ属の多年草。春に花の咲く樹木「接骨木(ニワトコ)」に似ているので、草接骨木(クサニワトコ)と呼ばれることもある。ソクズの漢字は難しい。「蒴藋」と書く。正式には「さくだく」あるいは「さくてき」と読むらしいが、訛って「そくず」になったといわれる。
この野草は、古い時代に、薬用として中国から導入したものが、野生化したものと考えられている。利尿には乾燥したものを煎じて服用し、 リウマチや神経痛には、やはり乾燥したものを煮出して風呂に入れて入浴すると、効果があるとされる。
売り声のよく通る娘や夕焼雲 和樽