私の生活作法 花鳥風月を友にして


by yuuyuu1122
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ナガサキアゲハ(長崎揚羽)

 仕事場の窓の外を、大形の黒蝶が弱々しく飛んできて、まるで飛行機が不時着するように、パタパタパタと地面に降りた。出て行って近づいてみると、アゲハチョウの仲間のようであるが、後翅が丸くなっているので、見慣れたカラスアゲハやクロアゲハとは違う。大きさは6~7センチほどである。
ナガサキアゲハ(長崎揚羽)_f0221612_17135460.jpg

図鑑で調べると、「ナガサキアゲハ(長崎揚羽)」のようである。ナガサキアゲハを見わけるポイントは、後翅の先が飛び出している(尾状突起と呼ばれる)かどうかで判断する。黒いアゲハチョウで、この尾状突起がないのはナガサキアゲハだけなのである。
ナガサキアゲハ(長崎揚羽)_f0221612_17144152.jpg

 黒というか濃紺というか、この色一色のものはオスで、メスは白斑が入るようである。その白斑も南へ行くほど白っぽくなるという。図鑑の写真を見ると、艶やかで美しい。
 ナガサキアゲハという名は、シーボルトが長崎で発見したので、こう命名された。もともと南方系の蝶で暖かい所を好むが、近年、関東地方にまで進出していて、ここにも温暖化の影響が見られるようである。
 なお、この蝶は、私に写真を撮らせにきたようなもので、しばらく休むと、舞い上がってどこかへ飛んで行ってしまった。

  梅林を終の栖に秋の蝶    和樽
by yuuyuu1122 | 2010-09-26 17:15 | 蝶・蛾