私の生活作法 花鳥風月を友にして


by yuuyuu1122
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大金鶏菊(オオキンケイギク)という嫌われ者

  黄金の花六月の野に靡く   和樽   

 何時ものように川の土手道を散歩していると、道端に鮮やかな黄色の花を咲かせた野草が、十数株群れているのを見つけた。見つけたというより、目に飛び込んできたというべきかもしれない。
〈キバナ(黄花)コスモスかな〉と思って近づいてみると、茎や葉の様子が違っている。
それで、写真を撮って家へ帰って調べてみることにした。
大金鶏菊(オオキンケイギク)という嫌われ者_f0221612_1712264.jpg

 帰宅して、早速、植物図鑑をめくってみるが、手持ちの図鑑には出ていない。困った時のパソコン頼み!いろいろ検索していると、やっと出てきた。
「オオキンケイギク(大金鶏菊)」という、 キク科の多年生草本らしい。らしいというのは、同じような花を咲かせる「キンケイギク(金鶏菊)」という野草が別にある、との記載があるからである。
オオキンケイギクとキンケイギクとの違いは、キンケイギクが一年草なのに対し、オオキンケイギクは多年草、キンケイギクは花の中央部まわりに紫色の模様があるが、オオキンケイギクにはそれがない。
故に、その違いは歴然としていると説かれるが、長期の観察をしなければならないのは苦痛であるし、ンケイギクは花の中央部まわりにあるとされる紫色の模様も、必ずあるとは限らないとされるので厄介である。
しかし、講談社の週刊花百科フルール №4によると、「現在、日本ではキンケイギクはあまり見ることが出来ない」とあるので、今回私が見た花は、オオキンケイギクと考えてまず間違いない、と今は思っている。
大金鶏菊(オオキンケイギク)という嫌われ者_f0221612_17134859.jpg

オオキンケイギクは、北アメリカ(ミシガン~フロリダ、ニューメキシコ)原産の植物で、草丈は0.3~0.7m程度になる。路傍、河川敷、線路際、海岸などに生育し、開花期は5~7月ごろである。1880年代に観賞用や、緑化用に導入されたものが全国的に逸出している。
大金鶏菊(オオキンケイギク)という嫌われ者_f0221612_17142320.jpg

もう一つ、オオキンケイギクとキンケイギクとには、大きな違いがある。それは、オオキンケイギクが、環境省の『特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(特定外来生物法』という法律で、平成18年2月1日に「特定外来生物」の適用を受けているということ。理由は、荒地に強いことから、河原などで繁茂し、在来の植物に対して大きな影響を与えるからである。
なお、特定外来生物法の指定を受けた植物は、栽培・補完・運搬・輸入・植栽が原則的に禁止されるので、注意を要する。
by yuuyuu1122 | 2012-06-06 17:15 | 野草